ジオ・ワールド(10)「恐竜大図鑑」
ナショナル・ジオグラフィックスの子ども向けビデオ版の「恐竜大図鑑」。アメリカ的なジョークのセンスで進む、ポップなビデオ。学術的な内容も含まれてこってりとしているが、詰め込みすぎ。様々なカットが次々と変わり、落ち着きがないこと甚だしい。前半は映画などからとった恐竜の映像が用いられている。後半は、コウモリや毒蜘蛛などの映像で、番外編といった趣き。
ナショナル・ジオグラフィックスの子ども向けビデオ版の「恐竜大図鑑」。アメリカ的なジョークのセンスで進む、ポップなビデオ。学術的な内容も含まれてこってりとしているが、詰め込みすぎ。様々なカットが次々と変わり、落ち着きがないこと甚だしい。前半は映画などからとった恐竜の映像が用いられている。後半は、コウモリや毒蜘蛛などの映像で、番外編といった趣き。
正社員とフリーターの収入格差は生涯を通すとどのくらいになるか。松枯れをどのようにして防ぐのか。地震のエネルギーはどのように計算されるのか。本書は、このような社会問題に関わる場面で、高校数学がどのように使われているかを記した書である。
「高校学校においては、目標について、高等学校における数学学習の意義や有用性を一層重視し改善する。」
平成20年1月17日に示された中央教育審議会答申「学習指導要領等の改善について」において、高等学校数学の項では、このように記述されている。
しかし、現在の高校数学の教科書では、なぜか社会で数学が応用される例はほとんどあげら れていない。 三角関数、微分積分、ベクトルと行列などは、社会科学でもごくあたりまえに使われている。その一端を示すだけで、数学への興味を持つ生徒の割合は増えると思う。しかし、現状では、教科書に応用面を書くと、まるで純血が汚されると恐れているかのように、極力記述を避けているように感じてしまう。
「高校数学で解く社会問題」では、様々な立場の専門家が、高校数学の使われ方を記し「有用性」を示している 。ただ、もう少し数式を載せてもよいのではと感じた。専門的な話は興味深いのだが、数学が適用される数式の例はもっとあったほうが、本書の趣旨にあうのではないか。
その点、第一章の「学歴社会の収入格差を考える 」では式を用いて的確な説明がなされていた。生涯賃金を計算するにあたり、具体的なデータから3次関数に補完し、積分で求め る説明はたいへん分かりやすい。しかも、EXCELを用いて実際に計算する方法が示 されている点がよい。このように、社会問題を自らの手で計算する様々な場面を設けることで、数学を理解する層が厚みを増すであろう。
別の面から捉えると、社会問題で使われている数学を整理することで、高校数学に求められている内容がより明確になるのではないか。例えば、最小二乗法などは、どの分野でも用いられる手法であり、高校数学のひとつの到達点として位置づけることもできる。
「数学が社会に生きている。」
生徒がそう実感できる高校数学になってほしいと切に願っている。
こんなに役立つ数学入門―高校数学で解く社会問題 (ちくま新書 653)
広田 照幸 川西 琢也 
ダイナマイトを発明し、遺産のほとんどを平和のための賞の設立に託したノーベル。その生涯を息子の音読でたどる。
父の代から様々な発明で工場を興しながら、製品の事故や政治の都合によって、何度も倒産の憂き目にあう。しかし、次の発明によって、新たな事業を始めていく。その不撓不屈の姿勢がすごい。
自ら発明したダイナマイトは、工事の効率を飛躍的に高め、産業の進展に貢献したが、同時に戦争に利用され、幾多の命をうばっていく。ノーベルは平和を願っていたが、戦争をなくすことの難しさもよく理解していた。ノーベル賞の設立は、幾多の発明を成し遂げる柔軟な思考の中で培われたバランス感覚があってこそ生まれた方策だったのではないか。
科学者の気概と苦悩を伝える良書。
フジテレビ系列で放送された、福山雅治主演のドラマ「ガリレオ」が、最終回を迎えた。主人公と犯人役との対峙や、様々な科学トリックは楽しめた。
しかし、最終回の「ジャガーノート」のパロディのような展開はどうも蛇足であった感が否めない。そこまでして盛り上げようとしなくてもよいのでは。安易な設定で、かえって興ざめをしてしまう。
2008年秋に公開予定の映画「容疑者Xの献身」は、それでも気になるところ。
1986年に講談社ブルーバックスとして出版された「カオスとフラクタル」は、非線形の不思議を簡単な数式を交えて解説した本。単純な原理から、次々と広がりを見せていくカオスとフラクタルの世界は、極めて興味深い。豊富な例で知的好奇心を呼びおこす名著。
ジャイロオートバイ、二足歩行おもちゃ、水飲みおしっこ鳥など、簡単な構造で意外な動きをするおもちゃについて、物理の簡単な数式を交えて説明した本。著者は東北大学工学部教授であった酒井高男氏で、1977年に講談社ブルーバックスとして出版された。本当に楽しい本で、おもちゃの仕組みに魅せられながら、科学への興味が自然とわいてくる。
OECDによる国際的な生徒の学習到達度調査、PISA2006では、56ヵ国が参加し、日本の高校1年生にあたる生徒の学力が調査された。その結果、数学、読解力、科学のすべての分野で、日本の国際順位が低下したことが話題になっている。また、科学に対する生徒の関心の低さも問題視されている。
最近、歯車を見かけることが少なくなった。おもちゃも、電子化されたものが増えた。以前のように歯車が見えたり、機械的な構造であれば、その動きを追って仕組みを捉えることができた。その過程で、こちらの歯車が1回転するとあちらの歯車が5回転するなど、その動きから比の感覚も得ることができた。しかし、電子化されたおもちゃは、ほとんどブラックボックスとなってしまい、その仕組みに関心が向かない。こういったブラックボックス化は、科学への関心が低下する一因となっているのではないか。
子どもの頃に、おもちゃの仕組みを知る楽しさ、作ることの喜びを様々な場面で体験させていくことが、技術立国日本の復権にとって案外重要なのかも知れない。
酒井教授があとがきに記した言葉は、30年たち科学が進歩した今、その重みを増していると感じる。
「おもちゃは決してばかにはできない。ちっぽけなおもちゃが全力をあげて、自然の法則のもとに精いっぱい動いている姿に、わたしは感動し、深く頭をたれたくなる。」
おもちゃの科学―手作りで知る新しい世界
酒井 高男 
"Powers of Ten" は、1977年に作られた短編映画。タイトルは、「10の累乗」を表わす。公園に寝ている男性の姿から始まり、10秒間に10倍ずつズーム・アウトしていく。時間を経るごとに、上空からの風景はやがて地球全体となり、さらに宇宙の映像となっていく。
脚本・監督は、家具デザインで有名なイームズ夫妻。10分に満たない映像だが、宇宙の広大さと、内なる宇宙の深淵を感じる、教育映画の名編。
EAMES FILMS:チャールズ&レイ・イームズの映像世界
チャールズ&レイ・イームズ 
福山雅治主演のドラマ「ガリレオ」に出てくる科学トリックに、子どもたちは関心をもつ。第6話「夢想る」でのトリックは、手軽にできそうなので、材料を買ってきて実験する。子どもがノートに現象を書きとめるなど、科学に興味を持つきっかけとなっており、その点では良いドラマだ。
予知夢 (文春文庫)
東野 圭吾 
東野圭吾原作のドラマ「ガリレオ」の第4回は、主役の福山雅治と香取慎吾演じる物理学専攻の学生との対決が緊迫感にあふれ、見応えがあった。
天気の良い文化の日、群馬サイクルスポーツセンターに行く。秋山の空気にふれることと、家族の運動不足解消を兼ねての小旅行。
紅葉に彩られた北毛の自然が美しく、澄んだ空気の中、自転車で走るのはたいへん気持ちよい。
ただ、子どもたちはまともな自転車には乗りたがらず、車軸の中心がずれているのや、手でこぐ自転車など、変わり種の自転車をよくこいでいた。サイクル・モノレールなど、様々なアトラクションもあるが、多くは自力でこいで進むので、けっこう運動になる。
その後、高山村のぐんま天文台に行く。6時に駐車場に着いたが、あたりはすでに真っ暗になっていた。駐車場から500段以上ある階段を上り、天文台に向かう。途中は熊に襲われないように鐘を鳴らしながら進む。冷え込む空気の中で長い階段を上り、さながら除夜の鐘を聴きながらの初詣のようである。
山頂では、星空がたいへんに美しい。住まいの付近では、街の明かりで星があまり見えないが、ここでは空に無数の星があることを実感できる。
ドームに上がり、150cm反射望遠鏡で球状星団を見る。多数の点がゆらいでいる感じだが、銀河の端にある100万個以上の星の集まりとのこと。もうひとつのドームの65cm反射望遠鏡では、双子連星を見る。
展示も充実しており、子どもたちも興味を持って触れていた。再度訪れたいと感じる天文台だった。
天文台長、古在由秀氏の著作で、サイン入りの「天文台へ行こう」を買って帰る。
天文台へ行こう (岩波ジュニア新書)
古在 由秀 
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