民王 1
池井戸潤の小説「民王」が、ドラマ化される。内閣総理大臣とその息子の体が入れ替わる。天然の息子は、総理大臣をやむを得ず務めるが、そのひたむさと熱い思いが人々の共感を呼ぶ。一方、息子の替わりに就職面接を受けるが…。
菅田将暉、遠藤憲一、草刈正雄など芸達者な俳優が思いっきり演じており、楽しめる。特に、菅田将暉の熱演が物語を盛りあげる。
気軽に見られる政治エンターテイメント。
池井戸潤の小説「民王」が、ドラマ化される。内閣総理大臣とその息子の体が入れ替わる。天然の息子は、総理大臣をやむを得ず務めるが、そのひたむさと熱い思いが人々の共感を呼ぶ。一方、息子の替わりに就職面接を受けるが…。
菅田将暉、遠藤憲一、草刈正雄など芸達者な俳優が思いっきり演じており、楽しめる。特に、菅田将暉の熱演が物語を盛りあげる。
気軽に見られる政治エンターテイメント。
吉田修一の小説を原作とする映画「悪人」。福岡市と佐賀市を結ぶ三瀬峠で女性が殺害される。事件をめぐる人々の群像劇。
主人公を妻夫木聡がストイックに演じる。深津絵里の演技が心に染みる。
誰が悪人であるかを突きつけるヒューマン・ミステリー。
ニクソン政権下の1971年を舞台に、ベトナム戦争を分析したアメリカ国防総省の最高機密文書を入手したジャーナリストの実話に基づく映画。スティーヴン・スピルバーグ監督による2017年の作品。
ワシントンポストの社主、キャサリン・グラハムをメリル・ストリープが好演している。当時の印刷技術も興味深い。
アメリカ・ジャーナリズムの矜持を描いた社会派ドラマ。
連日の残業が続くソフトウェア会社に勤めた主人公を描く映画「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」。周囲の個性的な人々に振り回されながらも、主人公はプロジェクト・リーダーとなる。何度も心が折れそうになるが、それを支える先輩がいた。
タイトルほど過激な内容ではない。むしろ、温かさをたたえたヒューマン・ドラマであった。一隅を照らす人の存在は益々大きくなっていると感じさせられた。
ドラマ「黒革の手帖」最終回は、原作から離れたオリジナル脚本。仲村トオルとの微妙な関係を軸に、したたかに這い上がる主人公の姿を描く。
華やかな顔立ちと毅然とした佇まいをもつ米倉涼子は、どんな服を着てもよく似合う。冷徹に男を手玉にとる役を、たおやかさも持ちながら演じあげた。つくづく器用な女優さんだと思う。
最終回はおおきく脚色がなされていたものの、原作はやはり素晴らしく、映像への創作意欲をかき立てる強い魅力をもっていることが実感された。
個性豊かな俳優がぶつかり合い、華やかな展開がなされるサスペンスドラマの傑作。
松本清張原作のドラマ「黒革の手帖」第6話では、徐々に追い詰められる主人公を描く。原作のメイントリックが扱われるが、登場人物どうしの数々のバトルが行われてきたため、たいへん地味に感じる。しかし、それは着実に人ひとりを転落させる効果があった。
京都の情緒など原作にない要素を盛り込み、最終回へ誘う。
松本清張原作のドラマ「黒革の手帖」第5話では、さらなる高みに登る原口元子の姿が描かれる。大物フィクサーを津川雅彦が楽しんで怪演している。
絶頂としのびよる影を色彩感覚豊かに表現し、終盤になだれこむ。
松本清張原作のドラマ「黒革の手帖」第4話では、医大進学予備校の理事長に狙いを定める原口元子の姿を描く。
柳葉敏郎が飄々とした雰囲気をもちながら、その実抜け目ない経営者を好演。
老舗クラブ「燭台」のママを演じる山本陽子の貫禄が際立つ。山本陽子は1982年のドラマ「黒革の手帖」では主人公原口元子を演じており、米倉涼子は先輩との競演により良い意味の緊張感をもって役に望めたのではないか。二人が語るシーンにはたおやかな会話ながら独特の緊迫した雰囲気があった。
松本清張原作のドラマ「黒革の手帖」第3話は、クラブのママ米倉涼子と、代議士を目指す仲村トオルとのロマンスをからめて描く。
原作ではリアルな情景の中でかっちりと描写され硬質な雰囲気があるが、ドラマで銀座のきらびやかなシーンや、ユーモラスなシーンがあるため社会の闇といったおどろおどろしい雰囲気は緩和されている。個性のぶつかり合いが強調され、終始楽しめる回になっていた。
松本清張原作のドラマ「黒革の手帖」第2話は、クラブの客に狙いを定め、ゆすりを行う原口元子を描く。
原作で最も傑出した場面を、小林稔侍が実にうまく演じていた。間にはいる室井滋の演技もよい。芸達者な俳優が競演して惹き付けられた45分であった。
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