孤高のメス
外科医が民間病院で様々な圧力にさらされながら、患者のための医療を目指していく姿を描く映画。堤真一、夏川結衣主演、成島出監督による2010年公開作品。
医療を支える人々のヒューマンドラマであり、病院での様々な出来事がリアルに映像化されている。特に、臨場感溢れる手術の描写は圧巻。
外科医が民間病院で様々な圧力にさらされながら、患者のための医療を目指していく姿を描く映画。堤真一、夏川結衣主演、成島出監督による2010年公開作品。
医療を支える人々のヒューマンドラマであり、病院での様々な出来事がリアルに映像化されている。特に、臨場感溢れる手術の描写は圧巻。
有川浩の「空の中」は、航空自衛隊と高知を主な舞台とした小説。民間の試験飛行機と自衛隊機が高度2万メートルで相次いで爆発炎上する事故を起こす。パイロットの息子は、父の葬儀後まもなく不思議な物体に遭遇する。
会話についてはライトノベル風の趣きがあるが、設定はハードなSFである。未曾有の事態に巻き込まれる若者たちの人間模様がしっとりと描かれる。
様々な要素を詰め込んだSFエンターテイメントの力作。
空の中 (角川文庫)
有川 浩
アガサ・クリスティの「ビッグ4」は、名探偵エルキュール・ポアロが国際犯罪組織に立ち向かう冒険活劇。連作短編推理小説の趣きをもちながら、徐々に組織との緊迫が増してくる。中学生の時に読みたいへん楽しめた懐かしの作品。
スピーディーで破天荒な展開は、本格推理とは一線を画するが、出版された1927年という時代ではスパイ・スリラーは時流にあった小説であろう。
ビッグ4 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティー 中村 妙子
アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの活動を描いた2012年のアクション映画。
家族と別れ危険な任務に向かう生身の隊員たちをとらえつつ、テロリストと対決する迫真のストーリーが展開される。
パラシュート降下、潜水による敵地侵入など、そのリアルな描写は圧巻。
脳性麻痺のため左足しか動かすことのできないクリスティ・ブラウンの半生を描いた映画「マイ・レフトフット」。1989年製作、ジム・シェリダン監督作品。
主人公を支える人々と本人の努力が大きな勇気を与えてくれる。ダニエル・デイ=ルイスの演技が素晴らしい。アカデミー主演男優賞受賞作品。
いとうせいこうの小説「ノーライフキング」を原作とする映画。市川準監督による1989年公開映画。
テレビゲームに熱中する少年たちを描く。当時はファミコン全盛期であり、ロール・プレイング・ゲームが今以上に熱狂されていた時代の空気を思い起こす。
「コヤニスカッツィ」のような情景描写もあり、日常を描きつつもファンタジックな作品であった。
「エンド・オブ・キングダム」は、ロンドンを舞台にしたアクション映画。2013年の「エンド・オブ・ホワイトハウス」の続編になっているが、単独でも充分に楽しめる。
謎の死を遂げたイギリス首相の葬儀のため、ロンドンに集まった要人たちをテロリストが襲う。アメリカ合衆国大統領の護衛を務めるジェラルド・バトラーは、無数のテロリストを相手に体を張って救出にあたる。
アメリカ至上主義がこれでもかというほど前面に出された作品。主人公が敵を上回る非情さを発揮する。ロンドンが破壊されていく映像は凄まじい力の入れよう。全編激しいアクションシーンが連続する冒険活劇。
岡倉天心の「茶の本」は、明治時代、日本の美意識を英語で表現し、世界中で読み継がれている書。
茶の思想にこめられた東洋の精神文化を、簡明な文体で綴っている。東洋が西洋から蔑まれていた時代に、やや挑発的な表現も含みながら、日本独自の価値観を矜持をもって表している。
日本文化の根底に流れる思想を、茶を基軸としながら浮き彫りにする真の名著。
茶の本 (岩波文庫)
岡倉 覚三 村岡 博
「意志あるところに道は開ける。」
航空自衛隊を舞台にした有川浩の小説を原作とするTBSのドラマ「空飛ぶ広報室」、最終話は、「2年後の再会~二人で大空に描く未来君の隣で見えた景色」。
東日本大震災の災害派遣を主軸にすえ、未曾有の困難に直面しつつも、前向きさを失わない人々の姿を描く。自衛隊で災害派遣に携わった人々の苦悩はいかばかりであっただろうか。
広報官、テレビ局、双方の物語を紡いできた面々のその後を写し、最後は明るく締めくくる。
自衛隊の広報という難しいテーマを、ラブ・ストーリーを絡めて軽やかに、かつ真摯に綴った心に残るドラマ。
空飛ぶ広報室 (幻冬舎文庫)
有川 浩
航空自衛隊を舞台にした有川浩の小説を原作とするTBSのドラマ「空飛ぶ広報室」、第10話は、「君の隣で見えた景色」。
ブルーインパルスの勇姿が目に染みる。柴田恭兵演じる自衛官の退官をじっくりと描く。一個人の退官場面がこれほど感動的に映るのは、じっくりとドラマを紡いできた重みがなせる理であろう。
報道、広報、立場は違えども、人を描くことに対する思いがあってこそ成り立つ。それを軽やかでありながら、まざまざと感じさせてくれる貴重なドラマ。
空飛ぶ広報室 (幻冬舎文庫)
有川 浩
最近のコメント