TAROの塔 4

 NHKドラマ「TAROの塔」第4回(最終回)は、「芸術は爆発だ!」は、太陽の塔の完成と、晩年を迎える太郎の姿を捉える。サブタイトルの勢いとは逆に、じっくりと味わい深く描かれている。
 万博協会会長石坂泰三(ドラマでは坂崎浩造)を、西田敏行がどっしりと演じ、太陽の塔をシンボルとする重要なシーンをきっちりと仕上げる。常盤貴子演じる岡本敏子との晩年のシーンは、涙なしでは見られない。激しい生き様であっただけに、岡本太郎の芸術に囲まれた晩年の静かな描写は胸にしみる。

NHK TAROの塔

TAROの塔 [DVD]
梛川善郎
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NHK 土曜ドラマ岡本太郎生誕100周年企画 TAROの塔 オリジナルサウンドトラック
TVサントラ 配島邦明 美和明宏
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TAROの塔 3

 NHKドラマ「TAROの塔」第3回は、「戦友」。第二次大戦の兵役を経て、芸術運動に身を投じる岡本太郎を、平野敏子との関係を軸に描く。
 生涯の伴走者となる敏子を、常盤貴子が繊細かつ大胆に演じる。
 画壇に闘いを挑む激しい生き様を、太郎の美術作品をバックに鮮烈に映像化した意欲作。

NHK TAROの塔

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吉村和敏 PASTORAL

 吉村和敏が世界中を旅して撮った牧歌的な風景の写真集。澄んだ空気の中に、陰影のある雄大な景色が広がる。心にしみいる癒しのアルバム。

PASTORAL
吉村 和敏
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はやぶさ帰還カプセル展示 板橋克己展

Hayabusa01  はやぶさ帰還カプセルの展示と講演会があるため、群馬県富岡市の自然史博物館、福沢一郎記念美術館に行く。
 東北大震災から一週間後であり、ガソリンが不足気味のせいか、それほど混んでいなかった。福沢一郎記念美術館では、はやぶさが回収した小惑星イトカワの資料を地球に運んだカプセルの展示がなされていた。カプセルを保護するヒートシールドの背面部分は実物展示であり、大気圏突入のすさまじさを感じさせる傷跡が生々しく残っていた。富岡市には、このヒートシールドをはじめ、はやぶさの部品を開発したIHIエアロスペースがある。

Hayabusa02  福沢一郎記念美術館に隣接する群馬県立自然史博物館で、はやぶさ帰還カプセル展示の連携講演「宇宙はどうやって誕生したのか~相対論からひも理論へ~」を聴く。国立群馬工業高等専門学校の小林晋平准教授による講演。内容は高度だが、多くの喩えを用いて、たいへん分かりやすく説明されていた。中学校1年と小学校4年の子どもたちも興味深く聴いていた。

Hayabusa04   自然史博物館では、企画展「脳を学ぶ 脳で学ぶ」が開催されていた。脳の錯覚に関わる多くの展示や、脳の仕組みに関する展示がなされていた。

Hayabusa05  また、脳の手術に関する映像や、手術室の様子も展示がなされていた。手術着を身にまとい、オペの雰囲気を体験するコーナーもあった。

Hayabusa06  群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」が、縦横無尽に活躍している。この企画展でも、脳をひらいたぐんまちゃんが登場した。他のマスコットキャラクターでここまでやるのは、なかなか例がないのでは。

Hayabusa07  自然史博物館のミュージアム・ショップで、長男はアノマロカリス、次男はオウムガイの縫いぐるみを買う。けっこうレアなものがいろいろと売られているショップだ。

Hayabusa08  福沢一郎記念美術館では、はやぶさの展示と連携し、メカニック・デザイナーの板橋克己展が開かれていた。板橋克己氏は、宇宙戦艦ヤマト2でデビューし、銀河鉄道999など数多くのSFアニメのメカニック・デザインを手がけた。手書きのイラストは圧巻。
 板橋氏ご本人がいらして、自ら作品を語られていた。こちらも質問をし、貴重な経験ができた。子どもたちは熱心に聞いていたので、ごほうびにと特別にオリジナル・イラストのバッジをいただいた。これも貴重なアイテム。自分たちのバッグに大切につけている。
 宇宙のマクロから人体のミクロまで、幅広い自然科学の世界から多くの刺激を受けた貴重な一日だった。

群馬県立自然史博物館

福沢一郎記念美術館

IHIエアロスペース

小林晋平 Home Page

板橋克己 COSMOS

ゴッドファーザー PARTⅡ

 二代目のドンとなるアル・パチーノの苦悩と、ロバート・デ・ニーロ演じる若き日の初代ドンがのぼりつめていく様を交互に描く。そのスケールと質において第1作を凌ぐ数少ない作品。
 敵であるハイマン・ロス役のリー・ストラスバーグの演技には、独特の深みを感じる。

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フランシス・フォード・コッポラ
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ゴッドファーザー

 この映画全体から漂う重厚さは何なのだろう。どの役者も圧倒的な力をもって迫ってくる。血で血をあらうファミリーの抗争、家族の絆と愛憎、そのリアルさはまさに圧巻。特に、マーロン・ブランドの底知れぬ存在感と、頭角を現すアル・パチーノの緊迫した演技には目が離せなかった。
 ニーノ・ロータの哀切きわまりない音楽も名画を名画たらしめている。

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泥棒成金

 ヒッチコック監督による1955年の映画「泥棒成金」。ケイリー・グラントとグレイス・ケリーが共演した。地中海に面したリヴィエラで繰り広げられる小粋なサスペンス。美男美女の競演、風光明媚な風景やイーディス・ヘッドによる華麗な衣装など、目の保養になる。タイトルの泥臭さとは違い、洗練された大人の映画。

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TAROの塔 2

 NHK「TAROの塔」第2回は、パリにおける岡本太郎の青年期と、大阪万博のシンボルとして「太陽の塔」を提案する壮年期とが交互に描かれる。パリでのインスピレーションを与える美しいシーンの数々、大阪万博のシンボルをめぐり交わされる建築家丹下健三とのやりとりなど、見所の多い回であった。
 芸術は爆発の前に、精緻な計算がなされている。

NHK TAROの塔

TAROの塔 (松尾スズキ 出演) [DVD]
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TAROの塔 1

「迷ったら危険な道を選べ!」

 NHKのドラマ「TAROの塔」が、岡本太郎の生誕100周年企画として2011年2月26日から放送される。岡本太郎の少年時代と、大阪万博のシンボル作成を引き受けるまでがカットバックで描かれる。
 松尾スズキの岡本太郎も堂に入っているが、母親である岡本かな子役の寺島しのぶの演技に惹き付けられる。
 脚本は、「風林火山」「クライマーズ・ハイ」の大森寿美男。緊迫感のある展開に、ぐいぐいと引きこまれる。
 呪術的なまでに魅力をもった刺激的なドラマ。

NHK TAROの塔

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屋久島 1日目

Yaku_11  屋久島への旅行1日目。屋久島は、九州本土の南端佐多岬の南60kmにあり、面積500km2余り、周囲が130km程の島で、中央には九州で一番高い1,936mの宮之浦岳がそびえている。世界遺産屋久島は深い森におおわれた洋上に浮かぶ緑の山塊である。

Yaku_12  羽田発8時5分の日航機に乗り、2時間ほどで鹿児島空港へ。快晴のフライトであり、窓際の席では日本列島がよく見渡せたようだ。本土上空を縦断して飛ぶコースであった。鹿児島空港から屋久島への飛行機は、プロペラ機であった。30分ほどのフライトだが、屋久島に近づくにつれ雲が厚くなる。午前11時半には屋久島に到着する。

Yaku_13  屋久島空港は、ローカル線の駅舎のようであった。背後に高い山々が見える。職場の仲間8人が乗るレンタカーを借りる。曇天であり、周りが殺風景な雰囲気で、うらぶれたところに来たというのが最初の印象。まずは昼食をとる場所を探す。

Yaku_14  「屋久どん」がいいのではという声があり、食べに行く。「屋久丼」ではなく、店の名だった。南国の雰囲気をたたえ、店内には木彫りの見事な像がかざってある。至る所、杉の産地であることを感じさせる。うどんを頼むと、魚のだしがきいたよい味加減の汁で、しっかりとした麺であった。隣の人は「飛び魚定食」。筋肉質の歯ごたえのある魚とのこと。

Yaku_15  海岸沿いの道から30分ほど山道に入り、白山雲水峡に行く。雨模様の中、駐車場から歩いて森林の中に行く。標高が600m以上ある場所だが、川は驚くほどの水量である。

Yaku_16  少し歩くと、苔むした岩に鬱蒼とした高き木々に覆われた森。幽玄の世界が広がっている。

Yaku_17  木々の枝は複雑に曲がり、巨岩がそこかしこにころがっている。太古のまま息づいている自然を感じる。スタジオジブリの作品も、ここの情景に触発されたものが多いだろう。
 空港近くの宿「まんてん」に行く。宿の温泉につかりながら、屋久島の奥深さを反芻する。

屋久島観光協会

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