ミュンシュ ブラームス交響曲第1番
シャルル・ミュンシュ指揮、パリ管弦楽団によるブラームス交響曲第1番は、圧倒的な名演。溢れんばかりのエネルギーとパリ管の音色の魅力により、稀有の濃密さで音楽が迫ってくる。
シャルル・ミュンシュ指揮、パリ管弦楽団によるブラームス交響曲第1番は、圧倒的な名演。溢れんばかりのエネルギーとパリ管の音色の魅力により、稀有の濃密さで音楽が迫ってくる。
岡本喜八監督、仲代達矢主演の映画「殺人狂時代」。1967年のモノクロ映画であるが、いやあ、面白い。
謎の組織が次々現れ、まったく先の読めない展開にぐいぐい引き込まれる。
仲代達矢の茫洋とした演技と、天本英世の怪演に惹き付けられる。昭和の混沌と熱気が画面を通じて伝わってくる。
岡本監督のユーモアと美意識、エンターテイメント性が遺憾なく発揮された怪作。
「機動警察パトレイバー 劇場版」は、押井守監督による1989年公開のアニメーション。労働を担うロボット、レイバーが至る所で利用される日本を舞台に、首都を襲う事態に立ち向かう警察の若き面々の活躍を描く。
押井監督のこだわりが随所に感じられる緻密な町の描写が素晴らしい。脚本も見事で、卓抜な発想と重厚なストーリーで見る者を最後まで惹き付ける。
川井憲次の音楽が緊迫感を盛り上げる。冒頭の自衛隊レイバーが暴走するシーンから緊迫感があり、最後のカタルシス溢れる音楽は名曲。
近未来を見事に描いたアニメーション映画の傑作。
サンダーバードの偉大な音楽が、クリアな演奏で蘇る!オリジナル・スコアにより、勇壮なテーマ曲、ファイアーフラッシュ着陸時のスリリングな音楽、火星ロケット輸送車の重厚な曲が次々と流れてくる。
世界的な指揮者で、自らもサンダーバードのファンである広上淳一氏がタクトをとり、緊迫感のある演奏を繰り広げる。
サンダーバードの音楽がいかに素晴らしかったかを再認識させてくれる、感涙の1枚。
サンダーバード音楽集
広上淳一指揮 東京ガーデン・オーケストラ
三谷幸喜脚本・演出の「大空港2013」は、松本空港に足止めされた人々を描くテレビドラマ。
ワンシーン・ワンカットで撮られていることに驚く。空港のスタッフである竹内結子を中心に、個性豊かな面々が様々な人間模様を繰り広げる。
緻密な脚本と撮影が際立つ群像劇。
アーサー・C. クラークのSF小説「宇宙のランデヴー」。
SFの真価がイマジネーションの豊かさにあるとすれば、まさしく名作である。ことに、科学的知見とイマジネーションのバランスが実に見事である。ハードSFの嚆矢。
「千と千尋の神隠し」を見て、あらためてジブリ最盛期の作品と感じる。
キャラクター造形の見事さ、計算し尽くされた色合い、シンプルでワクワク感のあるストーリー、徹底した取材と思索に裏打ちされた世界観など、どれも職人芸的な緻密さと大胆さで魅了させられる。
なにより、日本の原風景を次々と提示する背景が素晴らしい。何度見てもいいと思うのは、美術的に優れているからに他ならない。
このような深みのある真の大作を生み出す後継者が現れることを切に願う。
田舎に引っ越してきたサツキ・メイの姉妹と不思議な生き物との交流を描く「となりのトトロ」。
最初に劇場で観たとき、そうそう、こういう映画を待っていたんだよと快哉を叫びたくなる作品だった。日本を舞台にこれほどファンタジックな世界が展開された例があるだろうか。サツキとメイがトトロの胸にぶら下がって飛ぶシーンは、何度見ても泣いてしまう。
田舎の情景があまりに素晴らしいため、時折見返したくなる。久石譲の音楽もそよ風のように心地良い。温かみに満ちたジブリの名編。
宮崎駿監督の映画「天空の城ラピュタ」。スタジオジブリ制作映画第1作。
ストーリーの見事さ、徹底して描き込まれた背景、壮大な世界観、音楽のすばらしさ、すべてが最上のアニメ。見るたびにすごいと感じさせられる。メッセージもダイレクトに胸に響く。
ことに、雲がはれてラピュタ本体が明らかになっていくシークエンスは圧巻。
全編飛翔感に満ちた、冒険活劇アニメの傑作中の傑作。
「未来少年コナン」第26話は「大団円」。再会と別れ、祝祭とあらたな船出。
最終回、風呂敷を丁寧にたたむように、ひとつひとつ区切りを付けていく。最後まで見事な構成で、物語の完成度の高さを誇っている。
冒険活劇の楽しさとよく作り込まれたSFの知的な魅力、そして、主人公たちの溢れんばかりの躍動感。1話1話すべてが輝いている。
重いテーマをもちつつも、明るさと希望が描かれている。表現手法もこだわりと工夫に満ちており、アニメーションの素晴らしさが全てつまっている。
この作品を初めて見る人は、本当に幸せだと思う。まさに、日本アニメーションの不朽の名作。
最近のコメント