ハゲタカ

 外資系ファンドの買収を描く、NHKのドラマ「ハゲタカ」。第1回は、1998年にニューヨークのファンド・マネージャーが銀行の不良債権をまとめて買い叩く「バルクセール」が扱われた。
 日本経済が転換を迎えた背景を、大森南朋演じる辣腕ファンド・マネージャーと柴田恭兵演じる銀行員との対立を軸とした人間関係をからめて描く迫真のドラマ。
 緊迫感のあるシーンが多く、作り手の意気込みが伝わってくる。次回以降が楽しみだ。

NHKドラマ ハゲタカ

風林火山 6

 NHKの大河ドラマ「風林火山」第6話では、山本勘助が今川義元、北条氏康に仕官を望む。浪人勘助の目を通して、若き日の英傑たちを描く構成が見事だと感じた。特に、北条氏康の傑出した英明さが印象に残る回だった。

NHK大河ドラマ「風林火山」

ワンピース 44

 ワンピースの44巻で、ようやくCP9編が決着を見た。34巻の青キジとの遭遇をプロローグとし、水の都ウォーターセブンを舞台にしたミステリアスな展開からエニエス・ロビーでの決戦まで、実に10巻にわたる長大なエピソードであった。
 途中、収拾がつかなくなるのではと思われる場面もあった。テレビ放映されているアニメーションも、日曜7時のゴールデン・アワーから、朝の9時半に降格され、回想シーンでお茶を濁すなど、先行きが危ぶまれた。アニメの作り手も不安だったのではないか。原作が一応の決着を見たことで、後を追うアニメの方も勢いを盛り返してきた感がある。
 44巻を読み終えて、あらためて尾田栄一郎氏の構成力に感じ入った。34巻で提示された謎やテーマがきちんとまとめられている。戦闘シーンこそ多いが、少年漫画の王道である、友情や思いがストレートに表現されている。そして何より、主人公たちの長い航海を見てきたからこそ抱ける感慨がある。その感動は、下手な大河ドラマをはるかに越える大きさと重さがあった。

One piece (巻44)
尾田 栄一郎
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インドの衝撃 2・3

 NHKスペシャル「インドの衝撃」第2回「11億の消費パワー」では、経済発展により、新たな消費層が急拡大する様が取り上げられた。スーパーやショッピングモールが次々と建設され、インドの富裕層や中間層がこぞって買い物をし、ライフスタイルが変化していく。貧困層にもテレビが普及しはじめ、映像から購買意欲が刺激されていく。

 第3回「台頭する政治大国」では、アメリカや中国との外交戦略と内政問題を描く。インドは、各国の政財界との多様なネットワークを駆使し、大国を牽制しつつ巧みな交渉を繰り広げる。
 一方、内政面では農村の貧困という大きな問題を抱えている。経済発展により格差も急激に広がっている。農村では、不作によって生じた借金を返すことができず、自殺をする人々が後を絶たない。

 インドは多くの矛盾をかかえる国ではあるが、急拡大する経済と国際社会への発言力、次々と輩出される頭脳集団によるIT立国などパワフルな変貌を遂げている。その変化は今後、日本にも更なる影響を及ぼすであろう。

NHKスペシャル インドの衝撃 第2回
NHKスペシャル インドの衝撃 第3回

インドの衝撃

 NHKスペシャル「インドの衝撃 第1回 わき上がる頭脳パワー」を見る。インドの頭脳立国戦略を描くドキュメンタリー。
 インド工科大学”IIT”では、学生に徹底的に考えさせる教育方針を持っている。模範解答を与えるのではなく、常に答えにたどり着く方法を複数考えさせる。
 小学校での教育においても、いかに数学を楽しく学ぶか、どのように法則を見つけさせ、考える力を養うかに力点が置かれている。
 インドでは、長年、紙とペンだけで考えるしかない環境であったがために、数学や物理などを得意とする人材が多く輩出された。頭脳が最も大きな資源であり、その強みが最大限に生かされたソフトウェア開発は急速に発展を遂げた。

 インドのIT企業「インフォシス」は、世界500社と取引をする大企業で、人材戦略に大きな力を入れている。それを象徴するのが、5年前に360億円の費用をかけて建設した敷地面積70万平方メートルの研修センターだ。6000人が一度に研修できる施設で、優秀な頭脳集団にさらなる磨きをかけている。
 ちなみに、インフォシス・テクノロジーズは、2006年10―12月期連結純利益が前年同期比51.5%増の98億3000万ルピー(約265億円)、売上高は同44.4%増の365億5000万ルピー(約990億円)という驚異的な成長率を見せている。

 アメリカのジャーナリスト、トーマス・フリードマンは語る。
「すべては頭脳で決まるのです。もはや、地理的概念も距離も意味をなさなくなりました。テクノロジーもインフラも、どこでも誰でも同じようなものを持っています。では、違いは何かといえば、頭脳だけです。世界がフラットになったことで、インドの多くの頭脳が突然世界と繋がり、パワーが爆発したのです。」

 貧富の格差がすさまじいインド社会。しかし、頭脳を武器に世界に進出する人材は、自国の地位を高め、教育の機会を広げ、よりよい社会にしようという気概に溢れている。

 日本の教育水準は、献身的な教師に支えられ高い水準を保っている。しかし、インドのダイナミズムを見ると、現状に甘んじることなく真の学力を育む工夫や方策の必要性を強く感じる。

NHKスペシャル インドの衝撃

風林火山 第4回

 NHK大河ドラマ「風林火山」の第4回では、勘助と晴信、後の武田信玄が初めて向かい合う。晴信の父、信虎に、勘助の子を身ごもったミツが殺される。勘助は復讐心を抱きながら武田家への仕官を希望する。晴信は、勘助に復讐の念をもって仕官したことを知り、大望を持てと諭す。主役二人が出会う場面には、緊張感があり引き込まれた。
 心の支えをなくした喪失感、それが晴信との出会いに引き継がれていく。ドラマの構成の妙を感じる回であった。

チャングムの誓い オリジナル・サウンドトラック

 チャングムの誓いのオープニングテーマ「蒼龍」、エンディングテーマ「懐夫歌」や挿入歌を含むサウンドトラックを聴く。名シーンの数々を思い出す。

チャングムの誓い オリジナル・サウンドトラック
Alessandro Safina キム・ジヒョン
B000657QUG

風林火山 第3回

 NHK大河ドラマ「風林火山」第3回では、勘助と農民の娘ミツとの再会が軸となっていた。スタッフが、若き日の勘助に良い思い出を与えたいとの気持ちがこもっている感じがする。
 ミツ役の貫地谷しほりこそ、このドラマの冒頭3回を支えていた。ミツは純朴なひたむきさ、愛らしさを持っていて、素晴らしい演技。彼女がいなければ、殺伐とした雰囲気に終始してしまっただろう。
 武田家の重臣、板垣信方と、若き日の信玄、晴信との心の交流がもうひとつのテーマとなっていた。地味であるが、じっくりと描いていく姿勢には好感がもてる。

NHK大河ドラマ「風林火山」

貫地谷しほり インタビュー

アニメ MASTERキートン

 アニメ版「MASTERキートン」は、クォリティの高い映像で、原作の良さを忠実に伝えている。DVD第1巻は、第1話「迷宮の男」、第2話「小さな巨人」、第25話「砂漠のカーリマン」が収録されている。
 「迷宮の男」では、古代遺跡の質感が見事に表現されており、作り手のこだわりと思い入れが感じられる。「小さな巨人」は、絵もストーリーも実に密度の濃い作品。「砂漠のカーリマン」に描かれるキートンの格好良さはこの上ない。

MASTERキートン File1
桑島法子 辻親八 蓜島邦明
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浦沢直樹

 NHKで放映された「プロフェッショナル 仕事の流儀」の浦沢直樹を扱った回を見る。「YAWARA!」「MASTERキートン」「20世紀少年」などのヒット作を生み出す漫画家。
 「PLUTO」を描くシーンで、男が一歩踏み出す表現をどうするか悩む浦沢の姿が印象に残った。浦沢の漫画は、ひとつひとつの場面に、人間の単純でない面を浮かび上がらせる。
 漫画の原作者であり、編集者の長崎尚志は、浦沢のことを「創作の神様の前に素直な人」と語る。
 「プロフェッショナルとは」という問いに対する浦沢の答えは、「締切りのある人。その締切りまでに、最善の努力をする人じゃないですか。」

プロフェッショナル 仕事の流儀 漫画家・浦沢直樹

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