あれはだれ?/南無一病息災

 岡本忠成の短編アニメーション集。南無一病息災は、特に印象深い作品。

あれはだれ?/南無一病息災 岡本忠成
東君平 斉藤隆介 岡本忠成
B00005FYNL

白い恋人たち

 トリノ・オリンピックで、荒川静香選手が、フィギュアスケート女子で日本人初の金メダルに輝いた。華やかで美しい滑りには心底魅了された。
 「白い恋人たち」は、1968年フランスのグルノーブル・オリンピックのドキュメンタリーである。単なる記録映画ではなく、選手たちの姿が生き生きとした映像美に昇華されている。フレンシス・レイの音楽がこの上なくロマンチック。

白い恋人たち
クロード・ルルーシュ
B00005LME9

ディープ・インパクト

 巨大な隕石による人類滅亡の危機。この設定でいくつもの映画が作られている。その中でも、「ディープ・インパクト」は、ダイナミックでリアルな映像と人々の姿をしっとりと描くシナリオが見事に融和した味わいのある作品。
 ティア・レオーニ演じるニュース・キャスターが隕石接近の事実に触れていく運びがとてもうまいと思った。隕石の破壊に向かう宇宙船の船長ロバート・デュヴァルが、目を負傷した隊員に「白鯨」を読むなど、繊細な演出が心憎い。モーガン・フリーマンの演じる大統領の真摯な姿も印象的。人々の理性を全面に出している映画。

ディープ・インパクト (字幕版)

映画 渚にて

 核戦争により最後の日を迎える人々の営みを、叙情豊かに描く名作。

渚にて
グレゴリー・ペック エバ・ガードナー スタンリー・クレイマー
B000B84NHW

国際諜報局

 英国のスパイ・スリラー。マイケル・ケインが、黒縁眼鏡にネクタイを締めたブリティッシュなスパイを演じている。007シリーズのような超人的な活躍はなく、淡々と描かれるが、リアルな雰囲気で味わいがある。1965年の作品。

国際諜報局
マイケル・ケイン シドニー・J・フューリー
B00005EVB4

ショコラ

 古いしきたりに縛られた村に訪れた母と娘が、チョコレートの店を開いたことから繰り広げられる物語。脚本が素晴らしい。店に並べられるチョコレートが、実においしそう。ジュリエット・ビノシュ主演。チャーリーとチョコレート工場のジョニー・デップも出演している。
 幸せを運ぶチョコの味はいかが。

ショコラ
ジュリエット・ビノシュ ジョニー・デップ ジュディ・デンチ
B00005OO4O

マリン・エクスプレス

 「マリン・エクスプレス」は、手塚治虫のアニメーションの中で、最も楽しめた作品。1979年の日本テレビ系24時間テレビ「愛は地球を救う」のスペシャルアニメ第2回として放映された。
 アトム、ブラックジャック、ヒゲオヤジ、サファイヤ、ロック、シャラク、お茶の水博士、アセチレンランプ、ドン・ドラキュラなど、手塚作品のキャラクターが総出演する。テンポよく進むストーリー、アイディア満載の演出など、ノリにノッている。背景には水彩画を採用するなど、美術にも意欲的な面がみられる。
 大野雄二の軽快な音楽も魅力的。このアニメのために、50曲も作ったという。
 原作・演出・絵コンテのすべてを手塚治虫自らが手がけた。手塚アニメの総決算というべき最も充実したアニメーション。

海底超特急マリン・エクスプレス
手塚治虫 富田耕生 小山芙美
B000060NEP

火の鳥2772 愛のコスモゾーン

 手塚治虫が原案、構成、総監督をつとめたアニメーション「火の鳥」。オリジナルの脚本で、ヒゲオヤジ、ブラックジャックなどのキャラクターも活躍する。しかし、内容はなかなか重い。
 ロックが車を運転するシーンでの斬新なカメラワークなど、「ジャンピング」に通じる実験的な試みが多くなされているのも特徴。
 文芸座オールナイトでの挨拶で、手塚治虫はこの作品について失敗だったとハッキリ言っていた。強い自負心の裏返しかもしれない。しかし、宇宙船で動物のキャラクターを出したのは、良かったのではないかと言っていた。確かに、軽いキャラクターがいないと底なしに重くなってしまう話ではある。だが、動物のキャラクターが活躍しすぎると、「ワンダー3」や「ブレーメン4」と同じ路線になってしまい、「火の鳥」の雰囲気が壊れてしまう。漫画があまりに偉大なため、アニメーションにするには原作者自身もかなり苦労したのではないか

 「漫画は本妻、アニメーションは愛人」と手塚治虫は言っている。愛人とは、得てして御し難いという意味も含まれているのだろうか。

火の鳥2772 愛のコスモゾーン
手塚治虫 杉山卓 塩沢兼人
B00009PN6N

ある街角の物語

 手塚治虫の生きている姿を、一度だけ直接目にしたことがある。自分が大学生の頃、池袋の文芸座で、手塚治虫のアニメーションがオールナイトで上映される際、挨拶された姿である。
 上映されたのは、「ある街角の物語」「展覧会の絵」「千夜一夜物語」「クレオパトラ」「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」の5作品である。
 手塚治虫は、それぞれの作品について、簡単なコメントをしていた。どれもあまり肯定的ではなく、失敗作だったというような話であった。

 このオールナイトを見る前、東京工業大学の長津田にあるキャンパスに、研究室の公開があるというので出かけた。森の中にそびえ立つ研究棟に圧倒された。興味のあったコンピュータ・グラフィックスを研究している展示を見た。研究そのものの中身は忘れてしまったが、展示されていたフランスのコンピュータ・グラフィックスが印象深く、いまでも覚えている。飢餓や欲望をモチーフにした作品で、口がどんどん増殖していくアニメーションであった。今思うと、コンピュータで描く必然性は全くない気がするのだが、そのグロテスクな表現は強烈であった。
 その後、手塚作品のオールナイトを見るわけだが、「ある街角の物語」には、ほっとさせられた。CGとは対極の、人肌のぬくもりを感じるアニメーションに、心底やすらぎを覚えたのだ。
 

手塚治虫 実験アニメーション作品 [DVD]

虫プロ・アニメラマDVD 千夜一夜物語/クレオパトラ/哀しみのベラドンナ

おろしや国酔夢譚

 鎖国下の江戸時代、ロシア女帝、エカテリーナ二世に謁見した日本人がいた。大黒屋光太夫その人である。
 1782年、船で遭難した大黒屋光太夫らはおよそ9ヶ月の漂流の末にカムチャッカ半島に漂着。光太夫ら生き残った6人の日本人たちは日本へ帰る日を夢見ながら極寒のロシア・シベリア地方を転々としていく。
 過酷な運命の中ゆえに、光太夫の優れた人品が輝いている。その凛とした姿勢に自然と胸を打たれる。
 佐藤純彌監督の映画では、緒形拳が光太夫を好演している。

おろしや国酔夢譚
井上 靖
4167104016

おろしや国酔夢譚
緒形拳 佐藤純彌
B0006SLCL2

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