チョコレート戦争

 小学生の時に学校の図書室で読んで、今でも忘れられない本のひとつが「チョコレート戦争」。当時は、洋菓子など滅多に食べられなかったので、作中のエクレールを少年が食べるシーンがあまりにうまそうで、印象に残っていた。
 最近書店に行って、この本の背表紙がふわりと浮き上がって目に飛び込んできた。すぐに手にとり、小学2年生の次男に読んでほしいと思い、購入した。子どものために買ったつもりだが、実は自分が読みたかったのかもしれない。
 再読して、小学生の心のうごきに、すっと共感した。子どもの側だけでなく、洋菓子店の社長の過去など、大人の世界にもふれ、ふくらみのある物語だ。
 我が家にこの本が置かれることになったのは、登場人物ひとりひとりにそそがれる作者の暖かい思いが、30年以上前に読んだときに心の奥にしまわれたためかもしれない。

チョコレート戦争 (新・名作の愛蔵版)
大石 真
4652005024

空とぶラビ

 子どもが学校の図書室から、手塚治虫による絵本「空とぶラビ」を借りてきた。手塚らしいウィットとヒューマニズムを感じる3作品が描かれている。

空とぶラビ (手塚治虫のえほん館)
手塚 治虫
430972373X

浅間牧場 鬼押出し

Asama01  快晴の日、家族で北軽井沢に行く。高崎方面から倉渕を抜け、二度上峠を越えると、眼前に裾野を長く伸ばした浅間山が広がる。山合いのくねくねとした道から、突然雄大な光景が現れ、感動する。
 峠から北軽井沢の交差点の間に、浅間大滝に向かう枝道がある。駐車場から10分ほど歩くと、高さ10mほどの滝がある。かなり近くまで行くことができ、滝の迫力と、周りの冷んやりとした空気を味わうことができる。

Asama02   浅間牧場茶屋に車を停め、浅間牧場の敷地内を通り、ハイキングをする。広大な牧草地の周りには、浅間山や元白根山などが連なる。1時間ほど歩き、目標としていた小高い丘のような天丸山に登り、眺望を楽しみながら、おにぎりなどを食べる。手軽なコースだが、標高は1348mの地点で、澄んだ空気の中に360度のパノラマが広がり子どもたちも満足した。

Asama03  浅間牧場茶屋に戻り、喉を心地よく潤すジョッキミルクを飲み、濃厚なソフトクリームを食べる。
 車で10分ほどで、鬼押出し園に着く。天明3年(1783年)の浅間山噴火によって吹き上げられた岩石や溶岩によって作られた景観が広がる。園内にはコースが幾つかあるが、一番長いコースは、歩いて1時間以上かかる。

Asama04  奇岩の間を歩くと、噴火のすさまじさが実感できる。この溶岩を運んだ噴火から200年以上を経て、岩の間には多くの植物が生え、中には岩から根をはる松もあり、自然の生命力が感じられる。
 北方を眺む見晴らし台からは、殺伐とした瓦礫の向こうに、なだらかな裾野が広がる山々と緑豊かな高原が広がる。そのコントラスト鮮やかな景観は、強烈な印象を残した。
 火山博物館を見学し、浅間山の地質、鬼押出しを作った天明大噴火、浅間一帯の植生などをおさらいし、帰路についた。 

鬼押出し園   浅間火山博物館

進化の迷路

 香川元太郎氏による絵本シリーズを子どもたちが店頭で見つけ、兄は「時の迷路」を、弟は「進化の迷路」を買った。
 「進化の迷路」は、アノマロカリス、オパビニアなど奇妙な形の生物が海を席巻するオルドビス紀、恐竜が闊歩するジュラ紀など、太古の時代がイラストになっており、迷路として楽しむだけではなく、各時代の雰囲気を味わうこともできる。緻密なイラストのなかに、だまし絵などの趣向もこらされ、何度もページをめくって楽しめ、学びのきっかけとなる絵本。

進化の迷路 原始の海から人類誕生まで
香川 元太郎 冨田 幸光
4569687288

時の迷路

 歴史考証イラストの専門家、香川元太郎氏による迷路の絵本。恐竜時代、古墳時代、平安時代、江戸時代などの風景が迷路になっている。緻密なイラストで、各時代の雰囲気が伝わってくる。隠れアイテムや、だまし絵などがあり、楽しみながら時代の流れを感じることができる。

時の迷路―恐竜時代から江戸時代まで
香川 元太郎
4569685323

倉渕せせらぎ公園

Kurabuti01  倉渕せせらぎ公園は、94.5mのローラー滑り台などを持つ山あいの公園。桜がやわらかな色合いをそえる春の情景を楽しみながら、子どもたちを遊ばせる。

Kurabuti02  斜面に設けられた滑り台の上側と下側の両方のスペースに豊富な遊具がある。たまたま遊具の点検をする場面を見ることができた。実際に遊具に乗って確かめていた。
 近くに温泉もある手軽な行楽地。おだやかな気候の中、のどかなひとときを過ごした。

 倉渕せせらぎ公園

スグわかる!まんが将棋入門

 「ドラゴン・クエスト」風の、ロール・プレイング・ゲーム仕立てでストーリーが進む漫画を通して将棋を学べる「まんが将棋入門」。面白そうなので、買って見ていたら、小学4年生の長男が興味を示して本をすぐに奪われてしまった。読んで3日目で対局をしたがり、マグネット将棋盤を買ってきて勝負をした。それ以来、ずいぶんとはまっているようで、弟にルールを教えながら二人でやっているようだ。ちょっとの間に、二人とも随分と将棋ができるようになった。
 この本は、漫画をベースとしながらも、ストーリーの間に的確な解説が入る。将棋のルールから始まり、手筋、戦法まで示しており、ばかにできない内容の濃さがある。漫画をはさむとはいえ、全体で400ページ近くあるボリュームはなかなかのもの。図や問題も豊富で、飽きさせない工夫が随所にある点も良い。
 子どもたちもハマッた、わかりやすさ抜群の将棋入門。

ハンディー版 スグわかる!まんが将棋入門―ルールと戦法完全マスター
羽生 善治 かたおか 徹治 石倉 淳一
4774308773

ディズニーシー

Disneysea01_2  育成会の旅行で、東京ディズニーシーに行く。
 午前8時半から午後9時まで、非日常の空間を味わう。
Disneysea02_2 

西郷隆盛

 明治維新を成し遂げた西郷隆盛の生涯を息子の音読でたどる。NHKの大河ドラマで「篤姫」が放送されるので、今回はそれにちなんで鹿児島が生んだ偉人を選んだ。毎日一章ずつ読み、一ヶ月かからずに読み通せた。

 島津斉彬に見いだされ、藤田東湖、橋本左内など優れた人物と出会い、多くの人と交わり人望を高めていく。斉彬公亡き後、僧月照と入水自殺をはかる。島津久光にうとんぜられ、島流しとなり苦境の日々を送るが、その人望ゆえに京で薩摩藩の中心となり活躍する。戊辰戦争では、勝海舟との会談に応じて江戸を戦火から救う。維新後、請われて明治政府に入るが、征韓論で大久保利通と袂を分かち、鹿児島の野に下る。士族の反発を抑えきれず、やがて西南戦争に担ぎ出される。誠に私心を棄てて事に当たり、義を貫く生涯であった。

 幕末の動乱と維新直後の混乱を描くには、さすがにページ数が足りない。平易に記す努力はされているが、子どもには読んでいて意味の分からない語句が多かったようだ。それでも、「西郷さんの心根の強さがすごいと思いました。」と感想を書いていたので、人物の偉大さは伝わったようだ。
 勝海舟も「氷川清話」の中で、「至誠の人」として、西郷の人物の大きさを讃えている。
 「敬天愛人」、西郷隆盛の生き様は、生涯にわたり刺激を与え続ける。

西郷隆盛―明治維新の功労者 (講談社火の鳥伝記文庫 (26))
福田 清人
4061475266

授業参観

 「総合的な学習の時間」の授業参観で、地域のことを調べたポスターセッションが行われる。小学4年生の息子は、地元で製作されている「招き猫」について発表した。
 「3年生の時には、チョコレートのことを調べて、頭の中はチョコレートの種類や製法でいっぱいになり、今度は招き猫で、まとめたり発表したりで頭の中は招き猫、招き猫と、招き猫だらけだったよ。」と息子は言っていた。
 実際の研究でも、対象についてずっと考え続けることから成果が生まれる。その体験をさせる学習は、意義が大きいと感じた。

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