福山雅治主演のドラマ「ガリレオ」に出てくる科学トリックに、子どもたちは関心をもつ。第6話「夢想る」でのトリックは、手軽にできそうなので、材料を買ってきて実験する。子どもがノートに現象を書きとめるなど、科学に興味を持つきっかけとなっており、その点では良いドラマだ。
予知夢 (文春文庫)
東野 圭吾
天気の良い文化の日、群馬サイクルスポーツセンターに行く。秋山の空気にふれることと、家族の運動不足解消を兼ねての小旅行。
紅葉に彩られた北毛の自然が美しく、澄んだ空気の中、自転車で走るのはたいへん気持ちよい。
ただ、子どもたちはまともな自転車には乗りたがらず、車軸の中心がずれているのや、手でこぐ自転車など、変わり種の自転車をよくこいでいた。サイクル・モノレールなど、様々なアトラクションもあるが、多くは自力でこいで進むので、けっこう運動になる。
その後、高山村のぐんま天文台に行く。6時に駐車場に着いたが、あたりはすでに真っ暗になっていた。駐車場から500段以上ある階段を上り、天文台に向かう。途中は熊に襲われないように鐘を鳴らしながら進む。冷え込む空気の中で長い階段を上り、さながら除夜の鐘を聴きながらの初詣のようである。
山頂では、星空がたいへんに美しい。住まいの付近では、街の明かりで星があまり見えないが、ここでは空に無数の星があることを実感できる。
ドームに上がり、150cm反射望遠鏡で球状星団を見る。多数の点がゆらいでいる感じだが、銀河の端にある100万個以上の星の集まりとのこと。もうひとつのドームの65cm反射望遠鏡では、双子連星を見る。
展示も充実しており、子どもたちも興味を持って触れていた。再度訪れたいと感じる天文台だった。
天文台長、古在由秀氏の著作で、サイン入りの「天文台へ行こう」を買って帰る。
天文台へ行こう (岩波ジュニア新書)
古在 由秀
高崎哲学堂に家族で行く。高崎哲学堂は、市内の実業家であり地元の文化に多大な貢献をした井上房一郎(1893~1993年)氏の旧私邸。普段は開放されていないが、高崎デザイナーズアクト主催の企画展「ウェグナーに座ろう」が開催されていたので、中に入ることができた。
ハンス・J・ウェグナー(1914~2007年)は、デンマークの家具デザイナー。企画展では、邸宅の内外にある椅子に実際に座ることができた。見た目も美しいが、座ると実に心地よい。静かな環境音楽が流れており、いつまでも座っていたい気分になった。木の温もりに溢れた邸宅内も趣があり、ほんとうにくつろげる空間だった。
高崎哲学堂を出た後、隣にある高崎市美術館に行く。三沢厚彦氏による、木彫りの動物が多数展示されていた。ユーモラスな雰囲気がある動物たちに囲まれた空間を、子どもたちも楽しむ。壁に張り付いたヤモリなどの隠れキャラクターを探して喜んでいた。
台風一過で、高崎公園から眺望する観音山に沈む夕陽も美しい。やはり自然の造形は何にもまして心を和ませる。
様々なアートに触れることのできた快晴の日であった。
ハンス・ウェグナーの椅子100 (コロナ・ブックス)
織田 憲嗣 丸山 彰一 林 義夫
群馬県立歴史博物館で、2007年11月25日まで子どものための特別展示「むかしのくらし」が開催されている。平成8年度から続けられ、今年で最終回。小学校3・4年生の社会科の学習内容に合わせ、生活道具などからくらしの移り変わりを紹介した内容。洗濯機やテレビなど多数の展示があった。ダイヤル式の黒電話は実際にまわして隣の電話機にかけることができる。
また、いろりや土間のある家の様子、ストーブやオルガンのある昔の教室などが再現されていた。座れて居心地がよかったのか、子どもたちはしばらく教室の展示で遊んでいた。
石臼で米の粉をひく体験コーナーがあった。見た目よりも力がいったようだが、カップ一杯分の米をひき、粉を作ることができた。ひいた粉はハケで集めてビニール袋に入れ、よいお土産となった。穀物や豆が様々な粉になり、その粉が人々の食生活を豊にしてきたことが改めて感じられた。
天体観測会があるので、家族で赤城山にゆく。午後4時頃に山頂近くの駐車場に着くと、この集いに誘ってくれた友人はすでに来ていた。太陽観測専用のコロナ望遠鏡を覗かせてもらう。赤い球体の周りに、細い線状のプロミネンスが見える。チョビ髭のようだが、実際は地球の5倍以上の大きさとのこと。
星が出るまで時間があったので、大沼にゆく。子どもたちは、石を湖に投げ込んで遊んでいた。気温は10度を下回り、冷え込んでおり、すでに晩秋の風情であった。
午後7時より、群馬星の会主催の「スターウォッチング in 赤城 2007」が開会となる。実行委員長の新井さんが、同じ職場の方だったと初めて知り、驚く。新井さんのお子さんと、子どもたちはすぐに親しくなって遊ぶ。
会場では、暖かい豚汁をいただいた。新井さんのご家族が用意なされたとのこと。本当においしかった。 残念ながら、雲が厚く星空を見ることはできなかったが、それでも会場には200名近くが集まったようだ。望遠鏡の説明や、抽選会があり楽しむことができた。くじはなかなか当たらなかったが、最後の抽選で自分の番号が出て双眼鏡をもらい、次男はことに喜んでいた。
群馬星の会については、「21世紀ぐんま教育賞」の優秀賞となった論文「県内各地で取り組んできた天文教育普及活動 本物に触れさせるための活動についての提言」に記されている。「本物に触れさせたい」という思いから続けられている地道な取り組みにはほんとうに頭が下がる。
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