ペリーヌ物語
「ペリーヌ物語」。この作品をまだ見ていない人は幸せである。最初から通して見られる楽しみがあるのだから。
最初は、母子の旅するゆったりとした物語に、ひたすらつきあってほしい。徐々に愛着がわき、その後の運命にひしと心を寄せて見ることができるであろう。
背景の美術も回を増すごとに洗練され、ドラマの展開に呼応して温かくもしずかな凄みを帯びてくる。
渡辺岳夫の多彩な音楽はどれも素晴らしく、物語を高揚させる。
家族で見られるアニメーションのひとつの到達点ともいえる、愛すべき名作。
「ペリーヌ物語」。この作品をまだ見ていない人は幸せである。最初から通して見られる楽しみがあるのだから。
最初は、母子の旅するゆったりとした物語に、ひたすらつきあってほしい。徐々に愛着がわき、その後の運命にひしと心を寄せて見ることができるであろう。
背景の美術も回を増すごとに洗練され、ドラマの展開に呼応して温かくもしずかな凄みを帯びてくる。
渡辺岳夫の多彩な音楽はどれも素晴らしく、物語を高揚させる。
家族で見られるアニメーションのひとつの到達点ともいえる、愛すべき名作。
「ゲゲゲの女房」、これほど毎回楽しく見られた連続ドラマはない。26週130話、ずっと続いて欲しいと思うほど、素晴らしい内容であった。山本むつみの優れた脚本に支えられ、俳優、スタッフが大事にこの作品に関わっていることがひしひしと伝わる。
終盤、有名になったがため家族に生じる距離感や、今なお残る戦争の爪痕などが自然な形で描かれる。ドラマは丁寧に布をたたむように終わりを迎えていく。
水木しげるの作品の根源ともいえる、「見えんけどおる」という日本人の根っこにあるものが底流にずっとあるため、一見軽妙なドラマではあるが自然な深みをたたえていた。
まさに、心に残る名作。
長野県にある池の平湿原に家族で行く。上信越自動車道の小諸インターチェンジを降りて30分ほど、急な坂を上り、湯の丸高原に至る。そこからさらに15分ほど曲がりくねった道を上り、池の平湿原の駐車場に着く。
朝9時、澄んだ青空のもと、眼前に緑と黄色が和した柔らかな色合いの草原が広がる静謐な景色は、まさに別天地であった。
池の平湿原は標高2000m、数万年前の三方ヶ峰火山の火口原に広がる高層湿原である。昼夜の気温差、年間の気温差が大きい特異な地であり、貴重な高原植物の宝庫となっている。
木の遊歩道をゆっくり歩む。蝶やトンボがゆったりと優雅に飛んでいる。時がゆるやかに流れている。
湿原を横切る遊歩道は、勾配のある木道に連なる。やや急な昇りであるが、周りの景色が変化に富み疲れを感じさせない。しばらく上った後に見えた風景には息をのんだ。小諸から上田への盆地が一望され、彼方には山が幾重にも層をなす絶景であった。富士山のシルエットも遠望される、一大パノラマである。
さらに歩み、2095mの見晴岳山頂に出る。紺碧の空のもと、雄大な景色を眺めながらとる昼食は格別であった。多くの集落が眼下にあるが、ここでは微風の音以外に聞こえるものはない。
森を抜け、尾根づたいに歩き、湿原が一望できる場所に出る。数万年前に火口であったことが伺える。
見晴岳山頂から40分ほど歩き、駐車場に戻る。手軽なハイキングコースであるが、たいへん充実した気分。非日常を味わえる格別の時間であった。
新潟の角田浜海水浴場に行く。遠浅の砂浜で、ファミリー向けの海水浴場だ。3000台が停められる無料駐車場がある。巻潟東ICから広大な穀倉地帯を眼にしながら、30分ほどのドライブで到着する。
白亜の灯台が見える、風光明媚な地。朝方、かもめがたくさん飛んでいた。ひろやかな海岸線が延びている。灯台の下には、岩場もある。
角田浜海水浴場から車で10分ほどのところに、カーブドッチ・ワイナリーがある。ワイン専用のブドウが栽培されている。ショップや宿泊施設もあり、味と景観が楽しめる場所。
ショップの敷地には、ヨーロッパを思わせる庭が広がる。ここでは、ワインの他に、チーズやウィンナーなど数々の食材も売っており、どれも丁寧に作られている感じが伝わってくる。
食を環境と共に豊にしていこうと、このようなイベント型の施設は広がりを見せ、日本の農業も変わりつつあることが感じられる。
帰りがけに温泉「じょんのび館」に寄る。数種類の湯船があり、リクライニング・シートなどくつろげる場も完備しており、ゆったりできる。
新潟の地はひろびろとしており、心をのびやかにすることのできた1日であった。
去来荘を出て、谷川岳ロープウエイに行く。標高746mの土合口から、標高1319mの天神平まで10分ほどで登る。
天神平は、冬場はスキー場となる場所で、比較的広々としている。可憐な高山植物も咲いており、別天地といった趣がある。
天神平からは、雄大な景色が眺望できる。リフトでさらに上がることも、天神平から歩いて行くこともできる。リフトに乗ると、さらに200mほど登ることができるが、尾根沿いの道にはどちらからも合流することになる。
天神尾根は、木道が整備されており比較的歩きやすい登山道。両側に雄壮な景色が広がる。
あいにく天気も曇りがちで、雨が降ってきたので途中でひきかえす。
下村文部科学大臣の講演を聴きに、高崎高校に行く。創立114年記念講演として「これからの日本を担う若者たちへ」という演題で行われた。高崎高校の在校生に向けての講演会であったが、さりげなく保護者の参加も呼びかけていたので、家族で出かける。
下村博文大臣は、高崎高校在学中に中曽根康弘氏の話を聴き、当時の様子は鮮烈に覚えているという話から始められた。
貧しい中で進学をした自らの生い立ちを話された。交通遺児として苦労を重ね、どんな家庭の子でもチャレンジできる世の中にしたいという思いを強くもったという。自らのお子さんについても語られた部分は、ことに印象深かった。
また、日本が共生社会としての良さを生かし、国際社会で活躍する場面があることを力説しておられた。自らの目標設定をし、心のスイッチを入れて奮起してほしいという思いを、後輩でもある高校生に熱く語られた。
2時間近い講演であったが、ひとことの言いよどみもなく語りかけ、プロの政治家のすごさが感じられた。
「どんな子どもでもきらめくような才能が引き出せる教育改革」
「真のグローバル人材の育成」
この2点に、自らの体験に根ざして信念をもって取り組まれていることが強く感じられた。
高崎高校の文化祭、第61回翠巒祭に家族で行く。今年は、特別な感慨をもって翠巒祭に訪れる。
第61回のテーマは、「GrowReuse グロリアス」。成長と再利用の語を組み合わせ、輝かしく活気のある翠巒祭を目指すという理念が込められたもの。
校舎の壁一面を覆う「巨大壁画」は、金閣寺を題材とした作品。生徒957名がパーツを作り、組み上げた。
今年は、長男が在校生として参加する初めての翠巒祭である。物理部として、来場者に展示の説明などをしていた。今までの訪れる側から今度は主催する側にまわり、大いに楽しむことができたようだ。親としても感慨ひとしおである。
鉄道研究部の模型は、いつもながら壮観であった。建物ひとつひとつを細かく作り込み、景観の美しさを目指していたようだ。
生徒たちの写真を何枚も組み合わせて作った巨大なフォトモザイクは新趣向。フェルメール作「真珠の首飾りの少女」を表現していた。体育館にいく道すがらには、大勢の来場者で混雑していた。
今回のアーチは、ヨーロッパの雰囲気をもったオリジナル・デザイン。正門よりやや奥に設置され、来場者を圧倒する存在感を放っていた。
様式美を備えた外観で、細かい部分まで精緻に作り込まれており、センスの良さが光っていた。
特に今回のアーチは、内部が素晴らしい。ステンドグラス風の天井や、季節を表現した絵画がちりばめられ、デザインの匠さには高校生の作品とは思えないほどの、いや、高校生だから実現できたのかもしれない造形美と情熱が感じられた。
アーチは、全長11mで、最長の長さを誇るという。いつもより長い時間内部に目を奪われ、そのアーチをくぐり抜ければ、「非日常」が待ち構えているという趣向のようだ。
校歌を長男と共に歌うことができる喜びを味わうことができた翠巒祭であった。
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